脚本コンテストへ応募するため、LAへ向かう自閉症のウェンディ。
でも本当の目的は別にあって……。
ざっくりあらすじ

自閉症のウェンディは、自分なりの『スタートレック』の脚本を書くことが趣味だった。ある日、スタートレックの脚本コンテストが開催されることを知り、もちろん応募しようとするが、郵送では締め切りに間に合わないことに気づく。思い切って、自身が書いた脚本を手にハリウッドへ旅に出ることを決意する。

主人公・ウェンディ役は〈ダコタ・ファニング〉!
その他、ウェンディがいる施設の長に〈トニ・コレット〉。
リトル・ミス・サンシャインでゴールデン・グローブ賞にノミネートされた方。
おすすめポイント
あらすじだけでは分からない展開が多くて、予想していたよりも面白い作品でした!
自閉症という役を見事に演じきったダコタ・ファニングに感服ですし、このテーマをこんなにもポップに仕上げているのにもあっぱれ。

- スタートレック好きは必見!
- “諦めない”という純粋な思いには、ある秘密が…
- ダコタ・ファニングの演技がすごい!
❶ スタートレック好きは必見!
物語の大きな軸となるのが〈スタートレック〉。
ご存知の方も多いと思いますが、アメリカで製作されたドラマ・映画作品です。
主人公のウェンディはスタートレックが大好きで、どんな小ネタにも対応できるほどの知識量があります。
なぜこんなにもウェンディはスタートレックに惹かれているのか?
その秘密は登場人物にあります。詳しくは作中でも触れられるので伏せますが、“感情”というのがキーポイント。
❷ “諦めない”という純粋な思いには、ある秘密が…

ウェンディは『スタートレックの脚本コンテスト』へ応募をしようと試みます。
ですが郵送では応募期限に間に合わないことを知り、直接脚本を届けるためにロサンゼルスへ向かうことに……。
その道中、様々な試練が彼女を襲いますが、ウェンディは決して諦めません。
この諦めなさ度がすごいんです!!!笑
私だったら泣くし、諦めて家に帰るし、他人に頼りまくるわ…と思うことの連続なんですが、なんとウェンディはどんな状況でも諦めないのです。(ほんとに凄いから観てほしい笑)
この“諦めない姿”は、私たち観客はもちろん、他の登場人物たちの心も動かします。
なぜこんなにも諦めないのか? という疑問が湧いてくるのですが、
これも実は秘密があって……。
それがこの物語での重要ポイントになってきます。詳しくはぜひ本編で!
❸ ダコタ・ファニングの演技がすごい!
「I am Sam」で娘のルーシー役の演技が評価され、
あらゆる新人賞を総なめにした彼女。
今作も凄まじい演技力を発揮していました。
ほんとうに彼女自身が自閉症の当事者かのように錯覚するほど…!
だから観てるとハラハラしてくるんですよね。それだけ迫真の演技をみせてくれています。
これは私の語彙力では表わせないので、実際に観てほしいです!
話はそれますが、イラストにも描いた“ウェンディのバイトの制服姿”。
幼少期のダコタ・ファニングの面影がめっっっっちゃあって、可愛いんですよ。
気になった方は、ぜひショートver.の予告編を観てみてくださいね!
感想(ネタバレあり)

主人公の“諦めなさ度”、本当にすごい……!笑(2回目)
相手の感情を読めない=人目を気にしないからこそ、どんなことにも全力でぶつかって突き進んでいけるんだ…と思いました。
ウェンディをそうさせるのは、自閉症のせいでもあるけれど、
“姉に認められたい・一緒に暮らしたい”という、隠れた本当の意志があるからなんですよね。
ここまで強い想いがあって「姉との壁を突き破る力が私にはある」という強い自信もあって、でもそれを理解してもらえなくて。
だから、こうするしかなかった。
だから、誰にも頼らずに自分自身でやり遂げるしかなかった。
それにきちんとお姉さんが気づいてくれたので、本当によかった……泣
自閉症ということを中心に取り上げるというよりは、
ウェンディのきちんとした強い意志と、その意志によって引き起こされる旅の様子が物語になっているのがとてもよかった。
結局、ウェンディはコンテストで入選することはできなかったけど、
きっと彼女はこれからも物語を書き続けるんだろうな。
ウェンディに関わる人たちの多くの愛と、
ウェンディの勇気に溢れたすてきな映画でした!